ペットと人とが
共に健やかに暮らせる
社会をつくる

アイペット損害保険株式会社
取締役 執行役員常務　河村 陽介　さん

ペット保険に入ることが
当たり前の世の中を目指して

　ペットの医療は、人間の健康保険のような公的医療保険制度がありませんから、診療費の全額が飼い主さまの自己負担となり、治療の内容によっては高額になることも少なくありません。
　当社は、大切なペットが病気やケガで診療を受けた場合に、支払限度額の範囲内で診療費を補償するペットのための保険商品を提供しています。ペット保険により飼い主さまの経済的負担、心理的負担を軽減し、ペットもご家族と同じように安心して診療を受けられるようご支援していく。それが私たちの仕事です。
　当社の経営理念は、「ペットと人とが共に健やかに暮らせる社会をつくる」こと。ペット保険に入ることが当たり前の世の中になるよう、商品の提案とともに、面倒な保険金請求手続きが不要な窓口精算に対応するなど、より手軽にペット保険をご利用いただくためのサービスを拡充し、ペット保険の普及に努めています。

 

安定したお客さまサービスを続けるための
最前線機能を青森に

　当社の母体となる会社は2004年に創業しましたが、ペット保険事業の成長スピードが早く、東京だけで業務をこなすのが難しくなったこともあり、2006年には青森事務センターを開設しました。
　保険という金融サービスは、何をおいてもお客さまに安定してサービスを提供し続けることが求められる公共性の高い事業です。ですから新たな拠点をつくるに当たっては、労働力の数だけでなく、こちらが期待する品質のサービスをお客さまに提供できる人財そして継続して長く働いていただける人財が確保できるかどうかを重視しました。
　青森事務センターは、加入の申し込みへの対応と契約手続き、保険金の支払いなどご加入いただいているお客さまに対する対応、そして電話での問い合わせに対応するコールセンター機能と、保険の初めから終わりまですべての役割を担っています。いわば当社のお客さまサービスの最前線です。
　現在、青森事務センターで働く社員は約250人で、9割弱が女性です。一部の転勤者を除いてほぼ現地採用で、最初は中途採用のみでしたが、現在は新卒も採用しています。毎年、地元の多くの高校、専門学校、大学から応募いただいており、現在の規模になっても、当初の期待どおり、当社の採用基準を満たす人財を確保できています。また、採用した方の後輩が応募してくれたり、働いている方のお子さんが応募してくれたり、姉妹で働いている方もいらっしゃるなど、青森における当社の知名度が浸透してきたとともに、魅力ある職場として評価をいただいたものと受け止めています。

 

チームワークと責任感が求められる
事務に適した人財が豊富

　青森への進出を検討する中で、一番気になるのはおそらく雪のことだと思います。私も3年ほど青森で勤務しましたが、市街地は除雪が行き届いて、それほど生活する上での不便は感じませんでした。首都圏へのアクセスについても、オフィスから新幹線の新青森駅まで車で15分ほど、空港へも車で30 分程度のため、特に不便を感じません。また、東京に比べると通勤時間が本当に短いので、その時間を他のことに使うことができます。特にワーク・ライフ・バランスを重視する社員には好評で、青森に来たことでかえって生活が充実したという声も聞かれます。
　また、事業を行うにあたり、結局、重要なのは人財であり、真面目さや継続する強さといった労働力の質が、進出の成否を決める一番の要素となります。他にも、事務の仕事はチームワークも非常に大切になります。青森県での現地採用を続けてきた当社の感覚としては、集団で物事を決めて責任感をもって動く、そういったチームプレイという点でもマッチしている方が多いと感じました。さらに、私が感じたのは、青森を出て都会に行きたいという人が意外に少ないこと。青森の人は、みなさん、地元が好きですね。青森で働きたいという方が多いので定着率が高く、安定的に長く事業をと考えている会社には合っているのではないかと思います。
　当社としても、業界の成長スピードと規模に対応しきれるよう、今後も当社の根幹ともなる重要拠点「青森事務センター」の体制を維持あるいは増強をしていきたいと考えています。

 

掲載年月：R5.11